
The Immersive Callings
音楽は、それでも続いていく
The Immersive Callings は、高橋 政徳の音楽プロジェクトです。
私は幼い頃から音楽を聴くことが大好きでした。
4歳くらいからレコードを聴き、歌謡曲のテレビを観るのが愉しみでした。
沢田研二を初めて聴いたとき、ゴダイゴを初めて聴いたとき、そしてThe Beatlesを初めて聴いたときの幼い頃の衝撃は今でも覚えています。
15歳でギターを弾くようになってからも、本当に沢山の音楽家に衝撃を受けました。最初は色々な楽曲をカバーし演奏することをしていましたが、2001年に縁あって自主制作映画の音楽を作る機会を得てから作曲を始めました。
そして今まで、様々なバンド、自分のプロジェクトを通じて音楽を作り、演奏をし、沢山の人々との出逢いがありました。
作曲をするにあたって、音楽の本質とは何かを追求してきました。
ブルースのルーツを遡ること、ジャズのルーツを遡ること、ファンクのルーツを遡ること、民族音楽、クラブミュージック、電子音楽、そして日本人としての音楽を遡り、自分の音楽とは何なのか、ずっと探し続けて今があります。様々な音楽を聴き学んできましたが、まだ音楽のことは1%もわかっていないかも知れません。
自分が音楽を作ったり、文章を書いたり、絵を描いてみたり、創作をしているとき、私はある種、没入的な(Immersive)な感覚に陥ります。
そうした流れの中で作っていくことが一番自然なことだと感じています。
素晴らしい音楽を聴いたとき、頭で分析せず感覚的に没入していくとき、無常の喜びを感じます。
勿論、理論などのテンプレートもある程度は学習してきたので、そうした流れで作ることも可能ですが、何か物足りなさを感じます。頭で考えるのではなく、より自然の流れの中で音楽とつながっていたいのです。
私は、音楽を聴くときも、作るときも、そのようにありたいと思います。
素晴らしい音楽を聴いているとき、そして音楽制作に没頭しているとき、それは聞こえている(Calling)状態だと思います。
ライブや録音をしていているとき、自分が弾いたり歌っているときより、何かに弾かされたり歌わされたりしている感覚の方が私は大切だと思います。
そうした"Immersive Callings"を大切にしながら音楽を作っていきたい、そうした想いをプロジェクト名に込めました。
2020年を過ぎてから、地球、世界は不確実性を増しました。
気候変動、戦争、多様性の在り方など様々な問題が深刻な形で表出してきています。
これからは、色々な人の考え方、ものの見方、アイデア、ヴィジョンが大切な時代になっていくと思います。不確実性が高まった時代だからこそ、多様な観点、考え方があるべき方向を指し示す道しるべになっていくと思います。それは、科学、芸術、音楽が人々の生きていく上で大切なチカラになっていくのだと思います。こうした時代だからこそ、一人ひとりが何かしら"表現する"ことが大切です。
私にとって、音楽とは生命です。音楽からエネルギーをもらい、それを糧にしながら今まで生きてきました。私の作る音楽が聴いてくださる方のエネルギーになるのであれば、これほど幸せなことはありません。
まだ見ぬ音像を求めながら、新しい音楽を作っていきたいと思います。